本日、6月19日は作家・太宰治の生誕日。そして玉川上水で遺体が見つかった日。
実は私、太宰治の大ファンでしてかの有名な桜桃忌には
東京までお墓参りに行ったことがあります。(笑)
ついでにと言っては大変失礼ながら、向かい側にある森鴎外先生の墓前にも手を合わせて。
短大のころ、ドン引きしている友人を誘って拝んできました。
だからピースの又吉さんが太宰ファンで同じく桜桃忌にお墓参りに行ったという話を聞いて
絶対気が合ってたはず!!と勝手に仲良くなれそうな気がしていました。(笑)
青森の実家跡地である「斜陽館」には、風邪をひいたか何かで行けなかった。
家族がお土産に、と「生まれてすみません」のハート型の絵馬を買ってきてくれました。
桜桃忌かあ・・・なんて思いながら何気なく太宰のことを調べてみると
なんと出生時間がネットに載っていたのです!
これはびっくり。ホンマかいな??って半信半疑でホロスコープを作成してみたら
あ・・・これ本当かも。って思いました。
(チャートをクリックすると拡大します)
アセンダントがさそり座28度。「涙の度数」の一歩手前じゃあ~りませんか。
「涙の度数」とは、水のサインの29度(かに座、うお座も含む)を全部いう方もおられますが
命名者である松村潔さんいわく「”涙の度数”と言えるのはさそり座29度だけ」とのこと。
それにしてもさそり座の最後の領域ですから、あの後ろ髪引かれ感は相当なもの。
鼻に特徴があるのもアセンダントさそり座っぽい。
そして太陽冥王星がコンジャンクション。そりゃお父さんはカリスマで威圧的だったわけだ。
ソーラーアークだと14歳の時にちょうど冥王星が金星に重なるので、
このときお父さんが亡くなっているとのこと。うわーーーこれも鳥肌モノです!
冥王星とかだと遅い天体なので出生時間は関係ないですからね。
月はかに座で海王星とコンジャンクション。母は病弱だったとのこと。これもそのまんまです。
ただでさえナイーブな月かに座に、超過敏な海王星が乗っかってどんだけ繊細なのって感じ。
さらに金星もすぐ近くにあってトリプルコンジャンクション。
ステリウムとも言いますね。うお座の火星とトラインでもあるし、
どこまでも果てしなく女性に優しいというか甘いというか弱いというか・・・
しょっちゅう薬で自殺を図ったり、海王星の影響を受けすぎですね。
そのかに座の月&海王星&金星はやぎ座の天王星と180度。
だから突発的な行動をとったり権威に反抗するのか。周りの人は理解不能でしょうね。
エキセントリックでサイキック。でメランコリック。なのに超ロマンチスト。
アンチ太宰って人が多いのもうなずけます。好き嫌いがはっきり分かれますよね。
水星はふたご座で本来の位置にあるのに逆行している。
だからあんなちょっとひねくれた表現になるのかな。そこが面白いんですねどね。
これがもし順行なら、ストレートすぎてつまらない文章だったかも。
その水星も冥王星がどっかりと乗っているので、あの重たい感じになるのか。
おとめ座の木星がMCにカルミネートしているというのもなるほどポイントですね。
かに座の繊細すぎる感受性をふたご座が言語化する。
そしてそれをおとめ座木星が小説という形にし、9ハウスなので出版する。
それによって社会的な名声も得られたわけですしね。
しかしうお座の火星ってのもまんまですね。
ICにあるのでやはり居心地の良くない家だったのかな。
・・・と、そんな単純なものではなかった!衝撃のオチは最後の方で。
もう、なんて象徴的なの!と感動して叫びたいくらいです。
太宰も完全に他者へ自分の人生を引き渡してしまう傾向ですね。西半球への偏りが顕著。
柔軟サイン多いですし、のらりくらり型。積極的になれるのは女性だけ??
いやー 面白い。激動の人生がまさに小説のように描かれています。
読み応え十分というか、そのまんますぎて分かりやすすぎるチャートでした。
ついでに太宰と関係の深かった女性たちとの相性も見てみました。
妻である津島美知子さんはみずがめ座。お茶ノ水女子大卒の理知的な妻です。
出ました!月はおそらくふたご座で太宰の太陽とコンジャンクション。
つまり男女の太陽と月で新月を作ります。
これは夫婦に見られるもっとも強力なパターンのひとつ。
美知子さんはまさに正妻の座相をお持ちですね。
そしてのちの作家・太田治子さんの母で愛人の太田静子さん。
かに座の金星が太宰の月と金星にぴったり重なるので、太宰が好きになるのも無理はないな。
そして静子さんの月はうお座で太宰のICを押さえるのだけど、
正妻である美知子さんの夫婦の月相には勝てない。これは最強。
最後に、入水心中をした愛人・山崎冨栄さん。
ライバル・太田静子宛に宣戦布告のような手紙(遺書?)を入水前に投函しています。
正々堂々と挑戦状を叩き付けるところがしし座の火星&木星っぽい。
冨栄さんの金星はおとめ座で、太宰のMCの真上でキラキラ輝きます。
お父さんが美容学校の創始者で、美容の英才教育を受けて育った冨栄を見た太宰は
その都会的で美しい(実際美人!)冨栄に憧れを抱いたのでしょうね。
美の女神のように崇めたと思いますよ。金星MCで、太宰のうお座の火星と180度ですから。
太宰の格好の恋愛のターゲットになりました。
口説き文句が「死ぬ気で恋愛してみないか」
ですよォ~~~~~~~~~~~(萌)
そんなセリフが似合ってしまうのは太宰だけ!!
女ならそんなこと一度は言われてみたい♡って思うものです。(笑)
でも冨栄さんも恋愛止まりだなー。夫婦って感じにはなれない。
パッと派手に散る潔さはしし座の火星&木星の勢いでしょう。
太田静子さんもしし座の太陽をお持ちですが、太宰の子を身籠っていたので
さすがにそういった行動には付き合えなかったし、冷たく逃げ回られた、そうな・・・
かわいそうですね。子供ができたと告げたら急に態度が一変。
そして小説「斜陽」のモデルとなった日記を提供してもらうことだけが目的で
利用されてポイ捨てされたのかと傷つき、さらには美貌の強力なライバル出現。。。
どんなに泣いたことでしょう。
生まれてくる子の父親が、他の女と心中してしまうだなんて。
今だったら考えられません。すべてが。あの時代だからこその恋愛劇なのかも。
太宰の死後も「斜陽」の印税10万円(当時)と引き換えに口止めの誓約書を取られるし、
津島家(太宰の青森の実家)側からも冷遇され、苦しみながらも娘・治子を育てた。
太宰の忘れ形見を大切に育て、のちに彼女も小説家になりました。
そして正妻・美知子さんの次女里子はのちの作家・津島佑子さんとなりました。
これもまた太宰のチャートと重ねてみた。
・・・もう、やっぱり父娘。宇宙の神秘にため息が出ます。
佑子さんの月はかに座で、ぴったり父太宰の月と重なります。ザ・親子!ですね~
そして娘の木星は父のアセンダントに誤差なく乗っかり、父に名誉を与えています。
うお座の水星は太宰のICに。文章のインスピレーションは父のルーツから湧き出ています。
やっぱりアングル押さえているってのは親子か夫婦にしかできませんよね。
さらにドラゴンヘッドが二人ともふたご座!!これはもう因縁としか言いようがないです。
その津島佑子さんは今年の2月18日16:10、都内でお亡くなりになりました。
68歳でした。
ご尊顔も父・太宰治にそっくりでした。
異母姉妹である太田治子さんとは親交があったようですよ。
つい先日、新聞記事で太田治子さんの連載を目にしました。
やはり母・静子さんの悲しみと怒りは相当深かったのだろうと追想されています。
ちなみに津島佑子さんの太陽と海王星がオポジション。
不謹慎な言い方ですが、お父さん水に消えてなくなっちゃった。の図。
あるいは薬と酒に溺れて~ とか理想を追い求めて現実逃避~~ とか。
太宰の火星はうお座でほぼICにあるので、ICは死ぬときの状況を表すとも言います。
太宰は山崎冨栄さんと水死体で発見されたとき、二人は赤い紐で結ばれていたそうです。
うお座のシンボルマークそのまんまの死に様。このオチには驚きました!
どこまでも太宰はロマンティックですね。良い悪いは別にして。
太宰のチャート読みはほとんど個人的な趣味なのであしからず。
あ、ちなみに太宰の出生地である青森県北津軽郡金木町(金木村)は
市町村合併により現在は五所川原市になっているそうです。
太宰治をはじめ、こちらに登場する亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
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