先日書いた記事「自分の欲求が満たされるのは?」
に対してこんなご質問を頂きました。
ご質問者様から許可を頂いているので一部抜粋しますね。
「以前からブログを拝見させて頂いておりました。噛み砕いて書いて下さっているのでとても為になります。
5/21の記事で星の偏りによって欲求が変わるお話ですが、例えば偏りが同じくらいだった場合目安が分かりずらいので例えば月は東だから月は自分の納得する行動、太陽は西だったら太陽は受動的にすると良い、など一つ一つの行動欲求目安はあるのでしょうか?」
とのことです。K様、ありがとうございます!
もしかしたら他にも同じ疑問を感じていらっしゃる方もおられるかもしれないので、
この場にて回答させていただきますね。
まず、基本的には講座でお教えしている内容なので全部お答えするわけにはいかないのですが
10天体あるうち、6:4とかならあまり偏っているとは言いません。
10:0という方は稀なのではないでしょうか。
偏っている、といえるのは8:2とか、せめて7:3であっても
7つが個人天体に近いもの(月~土星まで)で、他3つはトランスサタニアンといったように
単純に数の多さだけではなく、重要度によっても点数が違ってきます。
つまり、正の字でカウントするだけではなく、それぞれに加算ポイントがありまして
太陽や月といった最重要天体(ライツ Lights と言います)と
冥王星などの遠すぎる天体と同列には考えません。
また、占星術家によっては10天体プラスアセンダントやMCといった
重要な感受点の支配星もボーナスポイントを加算される方もいらっしゃるし
逆行している天体はカウントしない(あるいは減点する)という方もおられるので
どれが正しいというのは無いのですが
いずれかの方法で東西 or 南北の半球の偏りを見た時に
明らかに強調されている箇所があれば、そこはその人のこだわりポイントとなるわけです。
特定のサインやハウスに固まる=ステリウムと言いますが、
それも東西南北に限らずより具体的にそこが人生で大きなテーマとなり、
一目見てパッと分かりやすいステリウム系と違い
散らばっている系のホロスコープを多方面から検証すると、手間はかかりますが
あっ!ここも強調されている、ここも!!といったように
二重三重に同じ傾向が上塗りされているところは、色濃くなります。
ですが、あらゆる分析方法を使っても特徴がつかめない。という方は
まさにその通り。平均的ですね、バランスが良いですね、と言えます。
良く言えばゼネラリストでなんでもソツなくこなせる器用な人。
悪く言えばこれといった特徴を掴みづらく、中途半端になるかもしれません。
それが良い・悪いではないのですよ。
全体的に散らばってバランスが取れているかたの良さってありますから!!
私もどちらかというと散らばっているタイプです。
その証拠に、コンジャンクションというアスペクトを持っていません。
おまけにふたご座や3ハウスの強調といった、広く浅くやる傾向があるので
何でもある程度できるけど、どれも極められない。といったデメリットがあります。
でもこれって、偏っている人からすると羨ましいみたいで。
私はこれ!という一本筋の通った一徹な生き方に憧れますよ。
プロフェッショナルで専門的な生き方。不器用でもいい。(笑)
天体の分布が極端に10:0という方は稀です。
全体に散らばっていて天体の偏りによる欲求が分かりづらければ
太陽&月の組み合わせから考察するのがいちばんだと思います。
あとは、サインの分け方なのですが3つの段階に分かれていて
個人志向・対人関係志向・トランスパーソナル志向という
魂の進化の過程とともに発達していく意識が強調されている場合もあります。
以前もどこかの記事で書いたのですが、まず自分!が大事な
おひつじ座~かに座までのパーソナルサイングループ、そして
他人との関わりが重要になってくるしし座~さそり座までの
ソーシャルサイングループ、最後により大きな全体や普遍的なものに意義を見出す
トランスパーソナルサイングループ(コレクティブサインとも言います)
いて座~うお座までの最後のゾディアックに固まっているとか、
これらの強調によっても随分人生への向き合い方が違ってきます。
あ、過去記事発見しました!2016年12月末に書いた記事です。
こちらでも似たようなことを説明してますのでどうぞご覧ください。
ちょっと専門的すぎる内容ですが・・・
https://ameblo.jp/kyotospa/entry-12232464455.html
私はまさに矛盾を抱えたタイプなんですよ。
個人天体がおひつじ座~かに座までのパーソナルサイングループに固まっていて
自分の生きていくための欲求を満たしていくことが最優先なのに
自分軸で主体的に生きたい!他人なんて構っていられない!と思っていても
西側に偏っているので実際の行動は他人に引きずられがちで、
結局は相手の人生に乗っかってしまうタイプ。
思っていることとやっていることが真逆なので苦しむのですが、
見方によってはバランス取れているね、自己チューにならなくて良かったね、
ともとらえることができます。これを”統合”と言います。
え、私どっちなの?主導権握りたいの、それとも受け身なの??
⇒それらを掛け合わせるとどんな味付けになるのか。
どんな化学反応が起こるのか。共通点は?上塗りされる点は?
そこを探っていくと、落としどころが見つかって統合に近づきます。
どんなサインの組み合わせでも、難易度は違えども必ず共通点はあります。
太陽しし、月いて座とかどちらも火のサインでしたら何の迷いもありませんが
太陽ふたご、月やぎ座とかで風と土で柔軟と活動で、なんの接点もなければ
統合が難しく感じられますが、うまく融合するととてもレアな個性となります。
天体分布の偏りについても同様です。
薩摩藩の家紋みたいな丸十字にホロスコープを分けた時、
東西南北が南東、南西、北西、北東とどこにいちばん多いか?
を見ることで大まかですが傾向がつかめたりもします。
このように、多方面から検証してそれらの特徴をあぶりだし、
何度も上塗りされて強調されている性質は無いか?
それらを地道に一つ一つ探っていくことで、浮き彫りになるパターンがあります。
総合得点を出すと絶対1位~12位までランキングが出ますから。
1位~3位くらいまでのサインや惑星、ハウスなどを意識すると
魂のブループリントに沿った生き方が出来るのではないでしょうか。
なので一つの方法だけで決めつけることはあまりしないというか・・・
バラバラで矛盾だらけ、共通点が見つけにくいという方は
スイッチをオン・オフするようにいきなり人格が切り替わる傾向です。
すんごい人見知りかと思いきや、いきなり大胆に接近する、とか。
なかなか振り幅が大きいです。統合できていないと徐々にグラデーションをつけて
うまくまとめることが出来ず、極端に表現することでバランスを取ろうとします。
慣れてくる or そのパターンに気が付くと、変わってきますけどね。
長々となりましたが、答えになっているでしょうか。
整理すると
*10:0とまではいかなくても、7:3くらいの偏りでしかも個人天体を重視する
*逆行天体を除外もしくは減点する(個人天体、特に太陽と月はボーナスポイントを加算)
*ハウスの偏りだけでなく、サインの3段階の偏りにも着目
(個人的領域・対人関係的領域・普遍的領域)
*それでも全体に散らばっている人は、太陽と月の組み合わせによる共通点を見る
最も外すことのできない、最終的な着地点が現れます
・・・とまあ、多項目に渡っているので分析&検証はかなり面倒な作業です。
ですが、これを外さなければ大筋OKというか、満足度の高い人生になるかと思います。
上記の事に関して、この本を読んでいただくと詳しく書かれていますのでご参考まで。
「あなたのための占星術」 ダグラス・ブロック/デメトラ・ジョージ共著 近藤テ留ミ訳
この本おすすめですよ~~♪私の講座でもこちらを教科書代わりに使っています!
半球の強調による欲求を探るについては、p.161~p.164、
個人と他者と社会的な3つの段階についてはp.20~p.25に書いてあります。
ホロスコープって本当に複雑で奥が深く、単純な要素だけで
その人の人格や傾向、クセ、適性などは断定できません。
幾つもの要素が重なり合って、総合得点を出していくと
浮かび上がってくる特徴を読み取る。そんな感じではないでしょうか。
なので占星術にはいろんな技法や項目(サイン、ハウス、アスペクトなど)があるのだと思います。
一筋縄ではいかない占星術の奥深さ。
これらの情報が、K様をはじめ占星術を愛し、自己探求をされる方々に
お役に立てたら幸いです。
とはいえ、先述しましたがかなり時間と労力を要する作業なので
無理!と思ったらセッションを受けていただくか
講座を受講していただければと思います。(笑)←最後宣伝ですみません☆
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